本研究は、日本膵臓学会により行われた急性膵炎全国調査の結果を報告したものです。2021年の急性膵炎計受療患者数は、主にCOVID-19パンデミック下の軽症膵炎受療患者数減少により、全国調査開始後初めて減少しました。一方、重症膵炎の致命率は5.3%と、前回2016年調査の6.1%よりさらに低下しました。早期経腸栄養や予防的抗菌薬投与などにおいて、ガイドライン遵守の改善が認められ、わが国における急性膵炎診療の進歩が示唆されました。最後に、全国調査にご協力いただきました先生方に、深く感謝申し上げます。
 
                
Nationwide epidemiological survey of acute pancreatitis in Japan, 2021: the impact of the COVID-19 pandemic and revised clinical guidelines.
 
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/40745500/
 
J Gastroenterol. 2025 Jul 31. doi: 10.1007/s00535-025-02284-2. Online ahead of print.
 
PMID: 40745500