2024.09.13
カルボキシペプチダーゼA1(CPA1)は膵臓で産生される消化酵素の1つです。2013年に私どもの教室を含めた国際共同研究により、新たな膵炎関連遺伝子異常であることをNature Genetics誌に発表しました。その後、CPA1遺伝子の多型は多数報告されてきましたが、その病的意義が不明なものも少なくありませんでした。今回、カリフォルニア大学ロサンゼルス校(UCLA)のMiklós Sahin-Tóth先生らとの国際共同研究により、13の新規ミスセンス多型の病原性予測を行いました。AlphaMissenseという新しい予測ツールと従来の実験室ベースの病原性予測を比較したところ、AlphaMissenseは迅速かつ高精度に病原性を予測する可能性を示しました。このようなアプローチにより、膵炎におけるCPA1の意義や新たな治療法開発につながることが期待されます。
AlphaMissense versus laboratory-based pathogenicity prediction of 13 novel missense CPA1 variants from pancreatitis cases
Máté Sándor, Isabelle Scheers, Atsushi Masamune, Heiko Witt, Jessica LaRusch, Jian-Min Chen, Balázs Csaba Németh, Andrea Geisz, Aliye Uc, Miklós Sahin-Tóth
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/39256032/
Gut. 2024 Sep 10:gutjnl-2024-333697. doi: 10.1136/gutjnl-2024-333697. Online ahead of print.
PMID: 39256032