医局NEWS

諸井先生の膿瘍・穿孔を伴わない大腸憩室炎に対する抗生剤投与の有用性について検討した論文がDigestionに掲載されました

2023.11.06

本学医療管理学とのDPCデータを用いた共同研究で、非膿瘍、非穿孔性大腸憩室炎に対する抗生剤投与の有用性について検討した論文です。大腸憩室炎に対する抗生剤投与は日常診療で行われていますが、非膿瘍、非穿孔性の大腸憩室炎に対する抗生剤投与の有用性については相反する結果が報告されており、各国のガイドラインでも一定の見解はない状況でした。本研究では腹腔内膿瘍や腹膜炎を合併していない大腸憩室炎の入院を対象に入院2日以内の抗生剤投与の有無で2群に分け、傾向スコアマッチングを行った後に2群間比較を行いました。抗生剤投与を行った群で有意に腸管切除率、人工肛門造設率が低下することが確認されました。非膿瘍、非穿孔性の大腸憩室炎に対する抗生剤投与の有用性が示唆されました。医療管理学の桵澤先生、藤森教授に御礼を申し上げます。(諸井)
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/37857266/

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