本研究は、潰瘍性大腸炎（UC）の合併症の１つである原発性硬化性胆管炎（PSC）について、ビッグデータであるDPCデータを用いて解析した論文です。
これまではPSCを合併したUCはUCとしての活動度が低いとされていましたが、単施設での症例数が少ないことから詳細は明らかではありませんでした。
本研究では、PSCを合併したUC群は単独UC群と比較してステロイドやインフリキシマブの投与頻度が低いということが明らかとなり、UCとしての活動度が低いことが示唆されました。
（矢野、諸井）

Analysis of the disease activity of ulcerative colitis with and without concomitant primary sclerosing cholangitis: An investigation using a nationwide database in Japan.
Yano K, Moroi R, Shiga H, Tarasawa K, Shimoyama Y, Kuroha M, Hamada S, Kakuta Y, Fushimi K, Fujimori K, Kinouchi Y, Masamune A.
JGH Open. 2021 Dec 28;6(1):50-56. doi: 10.1002/jgh3.12693. eCollection 2022 Jan.