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プレスリリース:胎児のNUDT15遺伝子型によって、母親が服薬するチオプリンが胎生致死を引き起こす可能性をマウスモデルで解明

2021.03.24

滋賀医科大学消化器・血液内科の河原真大講師、安藤朗教授と当科の角田洋一助教との共同研究によるチオプリン製剤の胎児への影響に関する論文が、CMGH誌に掲載されました。

https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/33766784/

チオプリン製剤の白血球減少症や脱毛の副作用は服用する患者さんのNUDT15遺伝子多型で規定されていますが、胎児と母親は遺伝子型は必ずしも一致しないため、母親チオプリンを服用できても胎児が服用できない遺伝子型の可能性があります。本研究では、滋賀医科大学の河原先生らが独自に作成したマウスモデルを用いて、胎児がNUDT15遺伝子型がリスク型の場合、母親が服用したチオプリンによって胎生致死に至る可能性を示しています。詳細はプレスリリースを参照ください。(文責:角田)

本研究は、免疫アレルギー疾患研究事業「NUDT15遺伝子型に基づき個人に最適化された安全かつ有効的なチオプリンによる免疫調節療法の開発(研究代表者:角田洋一)」の分担研究として滋賀医科大学を中心に実施されました。


プレスリリースに先立ちオンラインでの記者説明会が行われました。


以下プレスリリースおよび関連する記事

AMED  https://www.amed.go.jp/news/release_20210323-01.html
滋賀医科大学 https://www.shiga-med.ac.jp/sites/default/files/2021-03/20210323pressrelease_Thiopurine.pdf

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