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 みなさん、こんにちは。 尚仁会ホームページにようこそ。
 このホームページは、私たちのルーツである東北大学医学部内科学第三講座の開講百周年記念事業の一環として開設されました。私たちの教室の百周年という大きな節目にあたり、会員の皆様とより早く、広く情報を共有し、また、会員相互の連携を太く、より強くしたいと考えて企画したものです。開講百周年記念事業のもう一つの重要な企画として、尚仁会誌のデジタル化も実現しました。教室に保管されていた尚仁会誌のうち、欠落していたものを会員の皆様からご寄付いただき、第1号から今年発刊の第70号までがデジタル化され、このホームページを通して読むことができます。
 また、ホームページ開設を機会に内科学第三講座の歴史を、その創生期から現在に至るまで、できるだけ正確に情報を収集し、年譜を作製しました。私自身が、かなりの手間と時間をかけて作製したものです。東北大学医学部および病院の歴史と並列する形で記載しましたので、各時代の教室の出来事を本学の歩みと重ねて理解できると思います。
 内科学第三講座が開設されたのは東北帝国大学に医科大学が設置された1915年(大正4年)から2年後の1917年9月発令の勅令第137号によります。前年7月に内科学2講座が開設されましたが、山川教授は同年1月から米国ロックフェラー研究所に留学されていたため、内科学第一講座を熊谷岱蔵教授、第二講座を加藤豊治郎教授が担当することになりました。山川先生の留学は満2年間とされていたので内科学第三講座に着任されるのは1918年の1月の予定であったと推察します。昭和28年の東北大学病院沿革誌によると、先生が帰朝され山川内科を開設して患者の診療を開始したのが、1918年(大正7年)6月17日と記されています。今年6月9日の尚仁会総会時に内科学第三講座開講百周年記念式典•祝賀会が勝山館で開催されますが、ちょうど100年前に私達の教室が歩みを始めたことになります。
 一方、尚仁会は、黒川利雄先生が教室の第二代教授に就任された年に結成されました。1941年(昭和16年)6月6日に山川内科同窓会と一体となった新たな同窓会「尚仁会」が設立され、第一回総会が東講堂で、懇親会が八百粂で開催されたと記録されています。尚仁会の設立からも今年で78年が経過しており、第三内科の歴史の大部分が「尚仁会」という同門の繋がりによって築かれてきました。
 教室の百周年は、先達が築いてこられた教室の歴史を振り返り、第三内科で学び、研究し、診療し、医局生活を通じて結ばれた人間関係を尊び、医局を離れても第三内科を心の故郷としてつながれた仲間一人一人の人生に思いを馳せ、先達が長い時間と努力をかけて造られた教室の伝統を後世に引き継ぐことではないかと思います。
 開講百周年を節目に、内科学第三講座を共通のルーツとする消化器内科と糖尿病代謝科が、尚仁会の新たな輝かしい歴史を築いていかれるよう心より願っています。

平成30年5月吉日
尚仁会会長
下瀬川 徹