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2026.10.13
IPMNや膵嚢胞、慢性膵炎などの膵良性疾患は膵癌の高リスク群であり、定期的な経過観察は膵癌の早期発見につながる重要な機会となり得ます。CA19-9は膵癌診療で広く用いられてる腫瘍マーカーですが、従来基準値による判定では早期発見に限界があると考えられてきました。
今回我々は、当院で定期通院をされていた膵良性疾患患者656例を対象に、CA19-9の値とその変化率を後方視的に検討しました。膵癌を発症した34例と発症しなかった622例を比較したところ膵癌発症群では診断の12~18か月前の時点から基準範囲内でもCA19-9の上昇が有意に認められました。さらに、CA19-9の値と変化率を組み合わせた評価では従来の基準値による判定と比較して膵癌の識別能が向上しました。
今後さらなる検討が必要ですが、CA19-9の経時的変化に着目することは、膵良性疾患患者における膵癌サーベイランスの精度向上に寄与する可能性があります。(阿部敏明、滝川哲也)
Utility of longitudinal changes in CA19-9 for detection of pancreatic ductal adenocarcinoma in patients with benign pancreatic diseases.
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/42859087/
Pancreatology. 2026 Oct 7:S1424-3903(26)01527-9.
doi: 10.1016/j.pan.2026.10.007. Online ahead of print.
PMID: 42859087