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2026.10.02
肝細胞癌は腫瘍の大きさや個数、肝機能などに基づいて病期が分類されます。その中でも中間ステージにあたるBarcelona Clinic Liver Cancer B(BCLC B)stageは、腫瘍の状態によって病態が大きく異なる群です。特に、腫瘍量が多くup-to-seven criteriaを超えるBCLC B2 stageでは従来標準的に行われてきた肝動脈化学塞栓療法(TACE)の効果が十分に得られないことがあり、近年では薬物療法を含めた治療戦略が重要となっています。
今回私たちは、国内5施設のBCLC B2肝細胞癌113例を対象として、過去に構築した予後予測モデルから算出される予測生存期間と実際の生存期間を比較し、予測を上回る生存に関連する治療法について検討しました。その結果、アテゾリズマブ+ベバシズマブ併用療法を受けた症例では予測された生存期間を上回る可能性が有意に高いことが示されました。
さらに、この関連は腫瘍の大きさや個数が多い、腫瘍量の多い症例で特に顕著でした。これらの結果から、従来のTACEを中心とした治療では予後不良と考えられてきたBCLC B2 stageの肝細胞癌症例においてアテゾリズマブ+ベバシズマブ併用療法が予後の改善に寄与する可能性が示唆されました。
今後も肝細胞癌の病態や腫瘍量に応じた最適な治療戦略を明らかにし、患者さん一人ひとりに適した治療選択につながる研究を進めていきたいと考えています。(大内啓志、二宮匡史)
Atezolizumab Plus Bevacizumab Treatment for Patients With Hepatocellular Carcinoma in the Barcelona Clinic Liver Cancer B2 Stage.
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/42806479/
J Gastroenterol Hepatol. 2026 Sep 28.
doi: 10.1111/jgh.70765. Online ahead of print.
PMID: 42806479