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2026.05.20
自己免疫性膵炎は、自己免疫異常の関与が考えられている膵臓の病気で、IgG4関連疾患の膵病変として知られています。膵腫大や黄疸、腹痛などを呈することがあり、膵がんとの鑑別が重要となる場合もあります。
日本膵臓学会膵炎調査研究委員会では、当科の正宗淳教授が主導し、2021年に全国の医療機関で診療された患者さんを対象とした全国疫学調査を実施しました。その結果がJournal of Gastroenterology に掲載されました。
本研究では、2021年時点における日本の自己免疫性膵炎患者数は推定16,750人、有病率は人口10万人あたり13.3人と推計されました。2002年に比べて約10倍に患者数が増えたことになります。さらに、2,833例の詳細な臨床情報を解析し、診断時症状、膵外病変、検査・治療の実態、長期的な再燃リスクなどを明らかにしました。
治療では、多くの患者さんでステロイド治療が有効である一方、長期経過では再燃も少なくないことが示されました。このため、今後は再燃を抑制する新たな治療戦略の開発や、長期的な診療体制の整備が重要であると考えられます。
本研究は、自己免疫性膵炎に関する最新の疫学情報と臨床的特徴を示した重要な全国調査であり、今後の診断・治療・長期管理の向上に貢献することが期待されます。
Nationwide epidemiological survey of autoimmune pancreatitis in Japan in 2021
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/42154026/
J Gastroenterol. 2026 May 19.
doi: 10.1007/s00535-026-02438-w. Online ahead of print.
PMID: 42154026
外部リンク DOI: 10.1007/s00535-026-02438-w