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2025.11.19
慢性膵炎の診療は近年大きく変化していますが、死亡率やがんリスクに関する最新の全国的データは報告がありませんでした。本研究では、松本 諒太郎先生、菊田 和宏先生、正宗 淳教授らが主導した全国28施設が参加する多機関共同研究により、慢性膵炎患者の長期予後を明らかにしました。
2011年に治療を受けた1,110例を対象に解析した結果、慢性膵炎患者ではがんの発生率が一般集団の約1.6倍、膵がんは約6.4倍高いことが示されました。一般集団に比べ、アルコール関連慢性膵炎では死亡率が上昇していた一方で、アルコール非関連例では上昇がみられませんでした。また、定期的な検査を受けていて膵がんが診断された患者では、膵がん診断後の生存率が有意に高いことが明らかになりました。
本研究成果は、慢性膵炎患者に対する膵がんの定期的検査の重要性を示すものであり、医療現場や現在改訂中の診療ガイドラインへの反映が期待されます。
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/41251799/
Mortality and cancer risk in patients with chronic pancreatitis in apan: insights into the importance of surveillance for pancreatic cancer
J Gastroenterol. 2025 Nov 18.
doi: 10.1007/s00535-025-02321-0. Online ahead of print.
PMID: 41251799