医局NEWS

梶浦大貴先生らによる、肝移植後小児の胆管吻合部静脈瘤出血に対しダブルバルーン内視鏡下静脈瘤硬化療法を施行した症例報告が、Clinical Journal of Gastroenterology誌に掲載されました

2025.05.29

異所性静脈瘤は、上下部消化管内視鏡やCT検査では同定が困難であり、しばしば原因不明の消化管出血として診断に難渋することがあります。
 本報告では、胆道閉鎖症術後に肝移植を受けた女児において、胆管吻合部静脈瘤からの出血が診断されました。高解像度透視装置を備えたハイブリッド救急室にて、当科(4つの診療グループ合同)、外科、放射線科が連携し、血行動態を確認しながら、ダブルバルーン内視鏡下に静脈瘤硬化療法を施行いたしました。
 診断から治療に至るまで、チーム医療の力が結集された大変貴重な症例であり、今回の報告につながりました。
 ご協力いただいた全ての診療グループの先生方に、心より感謝申し上げます。(梶浦・宇野)
 
Usefulness of double‑balloon endoscopy‑assisted injection sclerotherapy for hemorrhagic varices in the jejunum reconstructed for liver transplantation in a pediatric case
 
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/40423842/
 
Clin J Gastroenterol. 2025 May 27. doi: 10.1007/s12328-025-02150-x. Online ahead of print.
 
PMID: 40423842

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