医局NEWS

阿部寛子先生らによる消化管出血を契機に診断に至った後天性血友病の症例報告がClin J Gastroenterol誌に掲載されました

2023.04.09

後天性血友病は比較的稀な疾患ですが、凝固機能異常による症状が、突然顕在化することがあります。消化管症状としては凝固障害による難治性出血があげられますが、難治性出血のみの場合手掛かりになるような典型的な症状がなく、診断に難渋することがあります。今回、十二指腸血管拡張症からの出血に対し内視鏡的に止血後、再出血を繰り返し止血に非常に難渋しましたが、背景に存在していた後天性血友病を診断・治療し、内視鏡止血がえられた症例を経験しました。内視鏡的な止血に難渋し反復するような消化管出血においては、背景に後天性血友病が存在している可能性を考慮することも重要と考え、報告させていただきました。(齊藤、宇野)
 

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