医局NEWS

佐藤公亮先生の慢性B型肝炎患者に対してエンテカビルからテノホビルアラフェナミドフマル酸塩への切り替えによる抗ウイルス効果を検討したランダム化比較試験に関する論文がMedicine誌に掲載されました

2022.10.04

B型慢性肝炎に対する核酸アナログ製剤としてテノホビルアラフェナミドフマル酸塩(TAF)が使用されるようになり、既存薬からTAFへ切り替えた際の効果に関する報告が散見されていますが、一定の見解が得られていませんでした。今回、当院と関連施設においてエンテカビル(ETV)からTAFへの切り替えのランダム化比較試験を初めて行いました。切り替えによるHBs抗原の有意な低下は得られませんでしたが、線維化進行例やHBs抗原低値の症例ではTAF切り替えによりHBs抗原が低下しやすいことを報告しました。また、腎障害症例でもTAFはETVと同等の安全性があることも併せて報告しました。(佐藤)

Switching to tenofovir alafenamide versus continued therapy in chronic hepatitis B patients who were treated with entecavir: A prospective, multicenter, randomized controlled study.
Sato K, Inoue J, Akahane T, Kobayashi T, Sato S, Kisara N, Ninomiya M, Iwata T, Sano A, Tsuruoka M, Onuki M, Masamune A.
Medicine (Baltimore). 2022 Sep 30;101(39):e30630. doi: 10.1097/MD.0000000000030630.
PMID: 36181074
 

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