医局NEWS

菅野武先生が参加したディスペプシア症状の頻度と内視鏡所見に関するシステマティックレビューがClin Gastroenterol Hepatol誌に掲載されました

2022.07.18

腹痛、もたれ、胸やけなどのディスペプシア症状はQOL(生活の質)を阻害し、症状がある割合はすべての人の20%以上になると報告されています。今回、2010年から2022年までの健診施設などにおける上部消化管内視鏡所見とディスペプシア症状の両方を報告している15論文41,763名のデータを統合しました。その40%にディスペプシア症状を認め、有症状者の85%は内視鏡的には所見を認めなかったこと、有症状者では胃・十二指腸潰瘍患者の割合が無症状者よりも有意に多かったことなどが明らかとなりました。また上部消化管がん患者をディスペプシア症状で予見することは難しいことも分かり、今後の有症状者やがんスクリーニングの参考となる知見と考えます。(菅野)

What is the Prevalence of Clinically Significant Endoscopic Findings in Subjects With Dyspepsia? Updated Systematic Review and Meta-analysis.
Nasseri-Moghaddam S, Mousavian AH, Kasaeian A, Kanno T, Yuan Y, Ford AC, Moayyedi P.Clin Gastroenterol Hepatol. 2022 Jun 20:S1542-3565(22)00594-8.
doi: 10.1016/j.cgh.2022.05.041. Online ahead of print. PMID: 35738355

 

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