医局NEWS

松本諒太郎先生による膵癌細胞のNrf2阻害によるゲムシタビン感受性増強に関する論文がJ Pharmacol Exp Ther誌に掲載されました

2021.08.02

酸化ストレス応答を担うNrf2は、様々な癌の悪性化に関わることが報告されています。Nrf2阻害剤である植物アルカロイド誘導体、ハロフギノンは膵癌細胞において癌幹細胞関連分子であるAldh3a1発現を減少させ、ゲムシタビンの感受性を増強しました。この作用はヌードマウス皮下移植モデルでも確認され、膵癌におけるNrf2阻害は既存抗癌剤の感受性を増強する新たな治療につながると期待されます。(松本・濱田)


Nrf2 Depletion Sensitizes Pancreatic Cancer Cells to Gemcitabine via Aldehyde Dehydrogenase 3a1 Repression.
Matsumoto R, Hamada S, Tanaka Y, Taguchi K, Yamamoto M, Masamune A.
J Pharmacol Exp Ther. 2021 Jul 28:JPET-AR-2021-000744. doi: 10.1124/jpet.121.000744. Online ahead of print.
PMID: 34321315

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